地目変更登記、よくある質問を土地家屋調査士がQ&Aで解説します!

・地目変更登記とは何か?
・地目変更登記は誰に依頼すればいいのか?
・地目変更登記の費用はいくらなのか?
・地目変更登記はどのくらいの期間がかかるのか
・地目変更登記の必要書類は何なのか?
・地目変更登記は自分で申請できるのか?

このように思われて検索されたのではないでしょうか?
この記事に辿り着いた多くの方が、必要に迫られて地目変更登記をしなければならないという方だと思います。

地目変更登記は、忘れがちな登記で、相続が発生した時や売買の時に登記されていないことに気づくことが多いです。
しかし、地目が変わったときには登記をしなければならないとされていることを知らない方が多いのも事実です。

不動産登記法第37条
1、地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から一月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請しなければならない。
2、地目又は地積について変更があった後に表題部所有者又は所有権の登記名義人となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記又は所有権の登記があった日から一月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請しなければならない。

この記事では、不動産の表示の登記の専門家である土地家屋調査士が地目変更登記に関することでよくある質問をQ &A形式でわかりやすく解説しています。

また、詳細をお知りになりたい方には、過去の記事で詳細を解説しているものにリンクを貼ってありますので読んでいただければ幸いです。

悩まれている方の多くが困って弊社のブログに辿り着きますが、実は皆さん同じような疑問や悩みがあり検索されています。

記事を読んでいただいても問題が解決しない方は、是非土地家屋調査士法人えんに相談してください。

お問い合わせフォームからお問い合わせください。
https://en-groups.com/contact/

 

1、地目変更登記に関するQ&A

 

Q1、地目変更登記とは何ですか?
A1、登記上の地目が変更された時に法務局に申請する登記です。
登記上の地目が変更された時または、土地の所有者は変更があったときから1ヶ月以内に地目変更の登記をしなければなりません。(不動産登記法第37条)

申請しなかった場合は、不動産登記法第164条の規定で10万円以下の過料に科せられるとされています。

 

  不動産登記法第164条
第37条第1項若しくは第2項の規定による申請をすべき義務がある者がその申請
を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。

地目変更登記とはについて詳しくお知りになりたい方は、「地目変更とは?地目とはから地目変更登記まで専門家が解説!」をご参照ください。

Q2、地目変更登記は誰に依頼すればいいでしょうか?
A2、土地家屋調査士に依頼してください。

不動産に関する登記には表題部に関する登記と権利部に関する登記があり、表題部の登記は、土地家屋調査士が申請代理人となります。(土地家屋調査士法第3条)

土地家屋調査士法第3条
第三条 調査士は、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
一不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査又は測量
二不動産の表示に関する登記の申請手続又はこれに関する審査請求の手続についての代理
三不動産の表示に関する登記の申請手続又はこれに関する審査請求の手続について法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第五号において同じ。)の作成

  
Q3、地目変更登記の費用はいくら何でしょうか?
A3、一般的な地目変更登記であれば5万円+税となります。

地目変更登記は、測量作業等がなく現地の確認と資料収集が主な業務となりますので費用が大きく変わることは少ない登記です。

下記のような場合には、費用が大きく変わる可能性もありますので見積りを取ることをおすすめいたします。
  ・地目変更をする土地が遠方にある
  ・地目変更をする土地に行くのが困難な場所にある(例:山の上等)
  ・資料収集が大変
  ・登記官の現地調査がある

地目変更登記の費用について詳しくお知りになりたい方は、「土地地目変更登記の費用っていくらなの?土地家屋調査士が徹底解説」をご参照ください。

Q4、地目変更登記はどのくらいの期間がかかるのか
A4、業務を受けてから約2週間と考えてください。
  
   業務の流れは、下記となります。
   業務の受託→資料収集→現地調査→登記申請→登記完了→納品

   下記のようなケースでは期間がかかる場合がありますので事前にご確認ください。
   ・必要書類が揃わない場合(例:畑から宅地に変更する場合の農地転用許可等)
   ・登記官の現地調査がある場合

   登記官の現地調査は、必ずあるわけではありませんが、地目変更の場合は変更後の
   地目に疑義がある場合などに行われます。

不動産登記法第29条(登記官による調査)
1、登記官は、表示に関する登記について第十八条の規定により申請があった場合及び前条の規定により職権で登記しようとする場合において、必要があると認めるときは、当該不動産の表示に関する事項を調査することができる。
2、登記官は、前項の調査をする場合において、必要があると認めるときは、日出から日没までの間に限り、当該不動産を検査し、又は当該不動産の所有者その他の関係者に対し、文書若しくは電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの提示を求め、若しくは質問をすることができる。この場合において、登記官は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

Q5、地目変更登記は自分で申請できますか?
A5、地目変更は、個人で申請することはできます

土地分筆登記や土地地積更正登記のように測量作業をする必要がないので、申請書の書き方や添付書類がわかれば個人で申請することは可能です。

ただし、Q4で解説したように登記官の現地調査がありますので、お急ぎの方は土地家屋調査士に依頼した方がいいと思います。
下記のように土地家屋調査士が申請代理人となって申請した場合は、必ずしも現地調査に入る必要はないとされています。

不動産登記規則第93条では、登記官は、地目変更登記(表示に関する登記)をする場合には、実地調査を行わなければならないとされています。

ただし、申請に係る不動産の調査に関する報告(土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人が代理人として登記を申請する場合において、当該土地家屋調査士(土地家屋調査士法人の場合にあっては、その代表者)が作成したものに限る。)その他の申請情報と併せて提供された情報又は公知の事実若しくは登記官が職務上知り得た事実により登記官が実地調査をする必要がないと認めたときは、この限りでないとされています。

2、まとめ

地目変更登記に関する「よくある質問」をQ &A形式で解説してきました。

・畑として使っていた土地に家を建てた
・相続した実家の家を取り壊して駐車場にした

上記のように土地の使用用途が変更になった場合には「土地地目変更登記」を申請しなければなりません。

土地地目変更登記は、申請義務のある登記ですが多くの方が忘れています。
相続が発生した時や土地を売却する時に気づかれることが多いです。

地目が「畑」や「田」の場合には、農地法の許可等が必要になり、これらの書類がない場合には農業委員会へ照会することになり登記完了までに多くの時間を要します。

登記の内容は、普段の生活には全く影響はありませんが、ご自分の大切な財産をきちんと管理しておくことはとても大事なことです。

この記事を読んでいただいた方は、是非登記簿で自分の土地の「地目」が何になっているのかを確認してください。

そして、現状と合っていない「地目」でしたら地目変更登記をやってください。

この記事が、皆さんの大切な不動産を安心・安全な価値にする一助になれば幸いです。

建物・土地の登記、測量についての
お悩み、ご相談など
お気軽にお問い合わせください

当事務所へのお問い合わせは、お電話またはWEBから承ります。
通常、フォームからのお問い合わせは2営業日以内にご返信させていただきますが、
お問い合わせ内容によっては回答に時間を頂戴する場合もございますので予めご了承くださいませ。

※土地に関するご相談は複雑なケースが多く、実際に状況(書類など)を確認しないことには
お答えが難しいので、お電話ではなくご面談にて回答させていただきます。予めご了承ください。

-お電話でのお問い合わせはこちら-
-WEBからのお問い合わせはこちら-
お問い合わせフォーム
【関東対応】不動産の悩み・問題を解決
年間1000件以上の相談を受ける土地家屋調査士

【関東対応】不動産の悩み・問題を解決
年間1000件以上の相談を受ける土地家屋調査士