・現況測量をやらなくてはならない
・現況測量のやり方を知りたい
・現況測量図の見方が知りたい
このように思われて検索されたのではないでしょうか?
現況測量は、現況物(ブロック等の構造物)を測量し現況測量図を作成する図面です。
現況測量は、建物を建築する場合や相続なので相続税の計算などをする場合によく行われる測量です。
そのほかでも自分の敷地の大まかな面積が知りたい場合や将来の建築計画をする場合などでも行われます。
現況測量について知りたく、「現況測量」と検索すると
・現況測量とはこういうものです。
・確定測量との違いはこうです。
このような内容が多いと思います。(実際に我々も執筆しております。)
この記事では、このような概略ではなく現況測量のやり方や現況測量図の見方などをわかりやすく解説しているほか、主に使われる使用機器や最新のテクノロジーまでを紹介しています。
また、ご自宅を新築される方に「予防測量」という言葉を知っていただき、不動産という大切な財産を安心・安全な価値にしていただく一助になればとも思います。
最後まで読んでいただければ幸いです。
1 況測量のやり方
現況測量は、現況の構造物(ブロックや建物等)を測量して図面化する測量です。
「土地家屋調査士法人えん」では、現地の状況によって3種類の測量機を使い分けて観測します。
① トータルステーション
② ドローン
③ 3Dスキャナー
それぞれの観測方法について解説します。
① トータルステーション
3種類の中で最も正確に測ることができる測量機です。
測量基準点に、トータルステーションを設置して構造物を一つ一つ観測していきます。
この機械で観測するのは角度と距離で、現地で測ったデータを専用の測量ソフトで解析して座標化します。
この座標化して観測点を結んで図化していくのがトータルステーションを用いての現況測量となります。
この機械は、3Dでの観測も可能となり、観測点の高さも求めることができます。
トータルステーションを用いて測量した現況測量図は下のような図面となります。
② ドローン
(土地家屋調査士法人えん使用ドローン PHANTOM4RTK)
ドローン測量は、ドローンを使用して上空から写真を撮影して、写真を専用のソフトで解析して図化する測量です。
広範囲の測量に適している測量です。
土地家屋調査士法人えんが行うドローン測量は、RTK搭載のドローンと高精度GNSSモバイルステーションを組み合わせて使用します。
これらを組み合わせることにより通常のドローンではできない精度の高いデータを取得することができます。
ドローンを使用しての現況測量図は下のような図面となります。
ドローン測量について詳しくお知りになりたい方は、「ドローン操縦の免許を持つ土地家屋調査士が解説!ドローン測量とは」をご参照ください。
③ 3Dスキャナー
(土地家屋調査士法人えん使用3Dスキャナー:Leica BLK360)
3Dスキャナー測量は、上のような器械を設置してボタンを押すと機械が360度回転してスキャンデータを取得します。
このデータを専用のソフトで解析し、点群データとします。
この機械は、非常に小さいので狭い場所や建築をするためにお隣の家の窓の位置が知りたいなど適しています。
弊所が現況測量を依頼される場合、①のトータルステーションでの現況測量に3Dスキャナーによる画像データをプラスして頼まれる場合が多いです。
2 現況測量図の見方
土地家屋調査士法人えんが依頼される現況測量図は上のような図面です。
現況測量図は、現況の構造物等を測量し図化した図面となります。
実際、図化するとどのようになるのかを写真と現況測量図で比べてみましょう。
(写真)
現況測量図の見方について詳しくお知りになりたい方は、「初心者でもわかる!現況測量図の見方を解説」をご参照ください。
3 現況測量についてのQ&A
現況測量についてよく質問される事項をQ&Aとしてまとめてみました。
ご参考にしてください。
現況測量の費用について詳しくお知りになりたい方は、「現況測量なら土地家屋調査士法人えんが行う現況測量パック」をご参照ください。
後に境界の確定まで考えているのであれば土地家屋調査士にご依頼ください。
4 現況測量と予防測量
現況測量を依頼される方の中で多いのが建物を新築される方や相続税の申告の方です。
新築される方は自宅の間取りを考えるのに必要な図面となります。
相続税の申告で使用する方は、用途別の面積を知るのに必要になります。
実際、現況測量で終わってしまう方がほとんどですが、我々は財産保全という意味での予防測量をおススメいたします。
多くの方とって、土地は財産の中でも最も高価なものという方が多いです。
その最も高価な財産の範囲を知らない方が多いのが事実です。
予防測量は、土地の境界確定測量のことですが、事が起こってからやるのではなく高価な財産である土地を安心・安全な価値にするために事前にやっておこうというものです。
やらなくてはならなくなってからでは、リスクもあります。
建物の新築や相続税の申告で現況測量を行う時が予防測量をするのによいタイミングだと思います。
予防測量について詳しくお知りになりたい方は、「予防測量、皆さんの大切な土地を安心・安全な価値にするために!」をご参照ください。
5 まとめ
現況測量のやり方や現況測量について解説してきました。
現況測量もトータルステーションを使用しての測量、ドローンを使用しての測量、3Dスキャナーを使用しての測量、機種を組み合わせての測量・・・
様々な測量があります。
状況によってどの機種が最適なのかが異なりますので、必要な方はご相談ください。
我々は、地上で生活をしていますので上空から自宅を見たときは、イメージが違います。
建物を新築する方などは、ドローン測量でご自分の敷地を上から見てみるのも面白いのではないでしょうか?
下の写真は、土地家屋調査士法人えんのメンバーがドローン測量に行った時の写真です。
ご自宅もこのように撮影可能です。
最後までお読みいただきありがとうございました。